【ネタバレ注意!!】エヴァンゲリオン考察 ~エヴァ仮設5号機と第3使徒とマルドゥック計画について~

はじめに

この記事ではエヴァンゲリオン新劇場版を主軸にTV版や旧劇場版の内容とも当てはめつつ本編では語られなかった空白部分の考察を書いております。

当記事ではエヴァンゲリオン仮設5号機と第3使徒とマルドゥック計画に関する考察をメインに書いております。

まだ本編を見ていない方にはネタバレになるかもしれない箇所があるかもしれませんので、予めご了承頂いた上で閲覧してください。

あくまで私個人として見解なので、情報不足や認識違い等もあるかもしれませんが、生暖かい目で見ていただけると助かります。

エヴァ仮設5号機について

新劇場版『破』から登場したエヴァで、正式名称は『封印監視特化型限定兵器 人造人間エヴァンゲリオン 局地仕様 仮設5号機』です。

 

 

ユーロネルフ・ロシアが保有し、旧北極のベタニアベースに配備されています。

日本のネルフ本部とは異なり、対使徒迎撃戦ではなく正式名称の通り基地施設内で管理されている使徒への警備が主な用途です。

従来の2足歩行の人型をしたエヴァに対して仮設5号機は4本の足による多客型で、各脚には車輪やブースターが搭載されおり、人よりも車両に近い形状をしています。

電力はアンビリカルケーブルではなくパンタグラフによって供給されています。

右手に巨大な槍状の武器(簡易式ロンギヌスの槍)を装備し、左手はマジックハンドになっています。

仮設5号機の『仮設』の由来についてはまた後ほど考察していきたいと思います。

第3使徒について

永久凍土内で休眠していた使徒。

ネルフによって解体調査後にベタニアベースで保管されていたが、加持リョウジの裏工作で覚醒し、エヴァ仮設5号機と交戦・殲滅されました。

首にエントリープラグソケットが付属しています。

この事から第3使徒は何らかの改造が施されいると思われます。

ベタニアベースとマルドゥック計画について

前述したエヴァ仮設5号機と第3使徒はベタニアベースが主導のマルドゥック計画に関係する重要な要素であると思われます。

劇中では計画の概要は一切語られておらず、本計画を日本ネルフ本部の碇ゲンドウの差し金で動いた加持リョウジの工作によって計画が頓挫させられたということだけが語られています。

後のエヴァ4号機の事故も相まって本件もゼーレの人類補完計画のシナリオに少なからず影響を及ぼすことになったことも語られています。

それでもゼーレ曰く共に想定の範囲内と評されてシナリオの修正が行われております。

 

ベタニアベースで行われていたマルドゥック計画とは、エヴァ・使徒の軍事転用またはエヴァ・使徒の融合による軍事転用を目的とした実験だったのではないかと思われます。

シン・エヴァの劇中でも語られていたように本来、エヴァの軍事転用はバチカン条約によって禁止されています。

旧北極という本来人が住まない地であること、施設が封印柱によって囲まれていたことから外部に見られない・外部に漏らさないという機密性を保っていることがわかります。

もちろんこの厳重な機密性はバチカン条約違反であることを承知で開発やっているということです。

つまるところベタニアベースは国際的に非合法な研究・開発をするための施設であると考察します。

当然ここにもその背後にはゼーレが存在します。

ベタニアベースの存在とマルドゥック計画はゼーレの指示によるものであり、ゼーレはエヴァと使徒の軍事転用を目的にしていたということです。

(以後、エヴァの軍事転用の計画をマルドゥック計画と仮称します)

つまりエヴァ仮設5号機と第3使徒は軍事転用の実験体だったのだと考えます。

エヴァ仮設5号機が『仮設』として扱われている理由は、軍事転用を目的とした実験機であり、バチカン条約で軍事転用が禁止されいる非合法な存在であることから正規のナンバーではなく『仮設』を付けられているのではないかと考察します。

仮設名義ではないエヴァ零号機や初号機の前例から試作機だから『仮設』が付いているという定義ではないだろうと推察してみました。

計画の最終目的とは

この考察については映画館でシン・エヴァを観た時に確信しました。

劇中序盤に登場した量産型のエヴァ、Mark.44A(フォーツーエー) 航空特化タイプ、Mark.44B(フォーツービー) 電力供給特化型、Mark.4444C(フォーフォーシー) 陽電子砲装備 陸専用 などの存在が考察の裏付けになりました。

エヴァと使徒が融合した外観や軍事兵器としての運用性を鑑みて、仮設5号機や第3使徒がそのプロトタイプとして当時運用され、研究開発が進められていたのではと思われます。

エヴァ仮設5号機と第3使徒はこれらシン・エヴァに登場した量産型エヴァシリーズと設計思想(外見の作り等も含めて)が似ていると思いませんか?

言わばこれらがマルドゥック計画の先にある集大成ということです。

つまり計画の最終目的は軍用無人量産型エヴァの開発だったということです。

ここには以下三つのパズルのピースが当てはまります。

 

・ベタニアベースのエヴァ・使徒の軍事転用の研究

・ゴルゴダベースのダミーシステム

・北米ネルフ第2支部の次世代動力(S2機関またはそれに準じた半永久的な動力機関)

 

この三つのピースを一つにして完成するのは紛れもなく常時稼働する自律型の無人兵器です。

マルドゥック計画とは、この三つの内のベタニアベースの一つであり、残り二つも個別の計画名があった・またはこれらを三つを総じてのマルドゥック計画なのではないかとも考えられます。

要するにエヴァ無人兵器化計画です

表向きにはマルドゥック計画は加持リョウジの工作で頓挫したとはいえ、シン・エヴァで無人兵器化計画の完了形たる量産型エヴァが登場していることから、最終的にはマルドゥック計画も継続されて完了したということです。

とはいえ、計画をゼーレが最後まで主導したのかは不明です。

『Q』の段階では人類補完計画はゲンドウが主導になっており、ゼーレも後をゲンドウに託してモノリスの電源を落とされて消滅しています。

ゼーレが計画を完了してゲンドウに託したか、ゲンドウが計画を引き継いで完了したかのどちらかと言ったところです。

また、『Q』の描写にはネルフ本部では無数のエヴァの手足などのパーツが製造されおり、既に量産型の本格的な生産ラインが構築されている事もうかがえます。

つまりこの段階で既に全ての計画は完了しており、エヴァ量産タイプの正式採用型の生産体制に移行しているので、計画そのものはかなり前に完了していたのではないでしょうか?

これもやはり『破』との『Q』の空白の14年間の間のどこかだと思われます。

 

これら無人兵器の役割は人類補完計画遂行における番犬役です。

人類補完計画はその性質上、シナリオが進めば進むほど人間の数が減っていきます。

LCLまたはエヴァインフィニティと化してしまい、実体のないゼーレの手足となる存在がいなくなってしまいます。

その上で計画の進行を邪魔する勢力の登場とその排除も考慮して無人兵器の量産・運用が行われたのだと思われます。

この対策は恐らくゼーレが人類補完計画を発案し、遂行した段階から構想されており、十中八九計画を阻む存在が現れることを念頭に置かれていたということです。

 

後にエヴァMark6が自律型に改良される事にもこれらの計画が大きく関わっていると考えられます。

当時のゼーレはMark6の完成を急いでいたので順番的にはMark6がエヴァの無人兵器化計画完了形の集大成第一号になったのではないでしょうか?

エヴァ仮設5号機とダミーシステム

以前記事にしたエヴァ3号機の考察でダミーシステムについても考察しましたが、

本来ダミーシステムとはエヴァ仮設5号機と第3使徒に用いられる予定ではなかったのでしょうか?

普通に考えても無人兵器開発環境は前述した3つの計画の範囲内で完了できます。

むしろその方が開発は手っ取り早いです。

しかし劇中では計画に関与していない日本ネルフ本部のエヴァ初号機がダミーシステム搭載の第一号になっています。

これはゲンドウの指示によって動いた加持リョウジによる工作でエヴァ仮設5号機と第3使徒が消滅したことが原因であると考えられます。

本来搭載試験する予定の二体が喪失し、後にエヴァ4号機も事故で喪失したことからゼーレによるシナリオ修正でダミーシステムの検証が初号機に決まったのだと思われます。

同時にシステムの検証という実戦テストも兼ねて戦力の補強を方便に使徒が侵食したエヴァ3号機を日本ネルフに譲渡したのがゼーレによるシナリオの修正だったのではないかと考察します。

碇ゲンドウのマルドゥック計画妨害とゼーレの報復

恐らくエヴァ無人兵器化計画はマルドゥック計画を母体として、機密性の高いベタニアベース内にて実験機である仮設5号機にダミーシステムを搭載し、更にエヴァ4号機のS2機関も搭載を目指していたのではと考えています。 

これを面白く思わなかったのが碇ゲンドウです。

この計画はエヴァの無人兵器化計画であると同時に自律化を実現したエヴァMark6完成を目指した計画でもあるのです。

恐らくゲンドウは新劇場版『序』と『破』の間でエヴァMark6の存在を知ったことでゼーレがMark6をサードインパクトに利用することを察知したのです。

ゲンドウは初号機を覚醒させることでサードインパクトを目指していたので、Mark6の存在は目の上のたんこぶとも言えます。

しかしMark6建造が完全にゼーレの管轄下である月面のタブハベースであることや自分がゼーレに従う立場である事情からMark6の破壊は不可能と判断し、裏で加持リョウジを使って根回しをすることでMark6完成を遅らせる工作を図ったのです。

初号機が覚醒する兆候もまだ無かったことから、このままではMark6の方が先に完成してしまうことを予期しての措置だったのでしょう。

ダミーシステム搭載実験予定でもあったエヴァ仮設5号機を第3使徒を覚醒させることで実戦運用し、同士討ちで喪失させることでシステムの実験ひいてはマルドゥック計画を頓挫させたのです。

これによってMark6の自律化が立ち行かなくなり、完成が遅れることを見越していたのです。

しかしゼーレは証拠はないものの、エヴァ仮設5号機と第3使徒の喪失にゲンドウが裏で関与していることを感づいていたのだと思われます。

そこで喪失した仮設5号機の報復と尻尾を出さないゲンドウへの戒めも兼ねてエヴァ4号機の次世代動力機関(以後『S2機関』と仮称します)の技術を確保すると、施設もろとも4号機を事故で喪失することを演出し、S2機関の技術を提供しないように仕向けたのだと思われます。

これでもし事故もなくS2機関の技術がそのままゲンドウへ渡れば初号機覚醒がMark6完成より一歩リードしてしまう可能性とゲンドウの企みがまだわからなかった事への予防措置とも言えます。

いずれにしてもゼーレはS2機関の技術をネルフや他の組織に漏らしたくなったため、エヴァ4号機で施設や関係者を跡形もなく始末する予定だったのです。

そしてゲンドウの謀反の懸念とS2機関の機密専有を4号機の大花火一発で一石二鳥で同時に解決したという事です。

表向きは4号機も5号機も不慮の事故で喪失という認識ですが、裏ではゼーレとゲンドウによる駆け引きの裏工作が巡っていたということです。

 

余談ですが、これらのを考察した上で思い浮かんだのが、バチカン条約もゼーレの意向によって作られた条約なのでは?と考察します。

結局の所、エヴァ保有数の制限や軍事転用の禁止などを定めたバチカン条約とは、日本以外の諸外国の思惑よりもゼーレにとって最も好都合な条約なのです。

エヴァの保有数や運用を制限することで余計な研究や下手な謀反を起こさせない事を目的にしながら自分は密かにこれらの禁止事項を遂行し、ネルフなどの下部組織より二手三手先んじたアドバンテージを常時有することがゼーレの目的だったのではないでしょうか?

 

以上が、エヴァ仮設5号機と第3使徒とマルドゥック計画に関する考察です。

結論として、エヴァの軍事転用の実現が本件の主題だったのでは?ということです。

5号機のパイロットであるマリの事も考察に含めようとしていたのですが、マリの行動には不明な点が多く、また5号機を扱う段階では加持やゲンドウの駒として動いているので、本質に触れる場面もほとんどないため、今回の考察からは外しました。

やっぱり『破』と『Q』の間の空白が重要ですね…。

なにはともあれ、ここまで読んで頂き、ありがとうございました!

 

 

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